レビューしました。
内容は、財務会計に関する内容が多く、証券アナリストの試験対策をしているようでした!
むしろ証券アナリスト試験を受験予定の方にとっては、とてもわかりやすい参考書と言えるでしょう。
四季報に載っている用語や数字の疑問が結構解決できました。
知っておいたら役に立つ用語や知識を習得できたことはとてもよかったです!
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□■もくじ■□
序章 会計がわかれば株式投資にもっと自信が持てる
負債のレバレッジ効果
負債が大きいほど、株価に与える影響は大きくなります。これを負債のレバレッジ効果といいます。
したがって、株価の大きな上昇を望むなら、株主資本比率の低い会社が向いています。ただ、逆に振れたときの下方リスクも大きいことは認識しておかねばなりません。つまり、ハイリスク・ハイリターンの投資を好む人に適しています。
第1章 『会社四季報』業績欄の読みこなし方①
経常利益より当期純利益に注目
・当期純利益は株主価値を増加させる
・当期純利益は経営者が株主に対して最終的責任を持つ利益
黒字転換の会社はチャンス
・会社が黒字に転換するときをいち早く察知できれば、上昇銘柄を把握することが可能です
・直近期に赤字を計上した会社は連続赤字を出したくありませんから、翌期の業績を少し無理でも黒字浮上で予想しがちです。『四季報』は独自予想ですが、会社予想も重要な情報源にしていますから、その黒字転換が確かな根拠に基づくものであるかどうかは、自らが判断しなければなりません。
第2章 『会社四季報』業績欄の読みこなし方②連結編
連結における子会社と関連会社の違い
| 親会社からすると | 持株比率 | 連結財務諸表 | 注目する項目 |
子会社 | 支配している | 40~50%以上 | 全部連結 | 少数株主利益 |
関連会社 | 影響力を持つ | 15~20%以上 | 持分法連結 | 営業外収益 持分法による投資利益 |
「子会社」の具体例
持株比率の低い子会社の利益貢献度が高い例
9984ソフトバンクグループの2005年3月期の連結業績では、経常利益▲452億円に対し当期純利益▲598億円と、当期純利益において損失幅が拡大している。
ソフトバンクグループは優良会社ヤフーを子会社に持ちますが、その直接の持株比率は41.8%に過ぎません。
子会社であるヤフーの業績は全部連結されてソフトバンクグループの連結業績に載りますが、最後に少数株主利益で控除されます。
ヤフーの業績が好調であればあるほど、ソフトバンクグループ連結の売上や経常利益は増加しますが、少数株主利益として控除される金額も大きくなり、当期純利益への貢献度は持株比率に相応する水準に落ち着きます。
「関連会社」の具体例
関連会社の比重が高い例
3514日本バイリーンは経常利益が営業利益を常に上回っています。
その原因は営業外収益で「持分法による投資利益」が毎年かなりの金額計上されていることにあります。
優良関連会社を保有していると、売上高や営業利益を膨らますことなく、経常利益から利益貢献することになります。
のれんが損益を大きく左右する
のれん=貸借対照表の土地や建物などの資産の価格に還元されない、超過収益力
・のれんの償却は、損益計算書の販管費に計上される=営業利益に影響する
のれん償却のため減益となる例
営業利益が極端に減っている場合は、四季報のコメント欄にのれん代の記載があるケースが多いので、しっかりとチェックする
「逆のれん」「負ののれん」
・まれではありますが、のれんが負債に出てくることがあります。
これはグループ化する子会社の株式をその子会社の帳簿上の株主資本より安く購入できたからです。
・負ののれんの償却は利益となり、営業外収益に計上されます。
・営業利益<経常利益になっている場合は、四季報コメント欄に「逆のれん」「負ののれん」について記載がある可能性が高いのでしっかりチェックします。
第3章 『会社四季報』業績欄の読みこなし方③新会計基準
繰延税金資産(税効果会計)
・将来利益があるときだけ繰延税金資産を計上できる
繰延税金資産が純利益を増やすパターン
・繰延税金資産を計上したのちに、資産性を再検討し、その資産性が向上していると、繰延税金資産を積み増す。
・経常利益<純利益
になっている場合は、法人税等調整額がプラスになり、当期純利益が増益となる見込みとなっている。
やはりコメント欄をチェック。
繰延税金資産取崩しで当期純利益が赤字になる例
・損益計算書の法人税等調整額を費用に計上し、当期純利益が赤字になる。
・経常利益に比べて、当期純利益のマイナスが大きい場合はコメント欄をチェックする。
減損損失はピンチかチャンスか
減損損失適用は将来収益にプラス
・一旦適用してしまえば、その後の償却資産の減価償却費は減損会計適用後の低価格の簿価をベースに計算しますから、減価償却費は減少し、以降の利益は増加します。
・さらに、資産や株主資本が圧縮されますから、翌年度以降のROEやROAは分母が減少し、経営効率は向上します。
のれんの減損に注意
・最近、M&Aが活発化し企業の買収合戦の様相を呈してきています。買収価格は高騰し、その結果、のれんの金額も巨額になる傾向があります。
・大きな金額ののれんが貸借対照表に計上されているときは、その減損に十分注意しなければなりません。
第4章 『会社四季報』キャッシュフロー欄の読みこなし方
当期純利益は黒字で営業CFは赤字の例
・よくあるのは売上債権の増加です。売上はあり、利益は計上したが、その売上代金が期末段階でキャッシュとして入金されておらず、受取手形なり売掛金として留まっている状況です。
・売上が急成長しているときには、こうしたことはよくありますから、特に問題ありません。しかし、売上が伸びないのに売上債権だけ増えるのは、押し込み販売という可能性もありますから、注意が必要です。
・在庫増加により営業キャッシュフローが赤字になっている場合もあります。
第5章 『会社四季報』財務欄の読みこなし方
利益剰余金が大きければ収益力は高い
・『四季報』では、財務欄に利益剰余金の金額が記載されています。これは株主資本の中で、会社自身が稼いだ利益を明確にするために表示されています。
・利益剰余金が多いということは、過去の実績としての収益力の高さを物語りますから、同じ状態が続くとすれば将来収益も期待できると判断できます。
・逆に利益剰余金が少なければ、株主資本の中身はほとんどが払込資本だということがわかり、収益力の低さを示しています。
株主資本が増加した要因を分析する
・2005年、ソフマップの筆頭株主であるビックカメラによる第三者割当増資による増加
・2005年、西友の親会社であるウォルマートからの増資
適正な有利子負債の存在は企業にとって当然のこと
資金調達方法は2つ
①有利子負債によるもの
②株主資本によるもの
・株主資本は負債よりリスクが高いのですから、資金提供者の期待利益、すなわち資本コストは当然有利子負債より高くなります
※資本コストとは
①会社側の考え方:資金を調達するときにかかる費用
②資金提供者の考え方:期待利益
有利子負債CFは10倍以内に
有利子負債キャッシュフロー倍率
=有利子負債÷営業キャッシュフロー
第6章 『会社四季報』各種指標の読みこなし方
ROEとROAの関係
ROEとROAがほとんど同一の例
・有利子負債がゼロかほとんどない場合、株主資本比率が高いので、総資産と株主資本の差が少ししかないため。
・株主資本比率が高いので、安全性には問題ありません。
・半面、株主から見れば、ROEが低くなってしまい、膨大な株主資本を有効に使っていないということができます。
ROEとROAの乖離が大きい例
・株主資本比率が低いことが理由
・株主から見れば、株主資本を有効に使い、資本効率は高いといえます。
・しかし、ROAが低すぎる場合、単に株主資本が劣弱なことがROEを高めているに過ぎません。
第7章 『会社四季報』資本異動欄の読みこなし方
自己株式取得は株価を支える
自社株買いのインパクトが特に大きくなる例
株主資本比率が高く、余剰資金があり、PBR1倍割れの会社が自己株式を取得すれば、株価にかなりの好影響を与えると予想されます。
自己株式取得を続けている例
・2005年時点で6101ツガミは自社株を継続して購入しています。
・筆頭株主に「自社(自己株口)」
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