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あの世界三大投資家が2021年の相場を予言【大転換の時代】ジム・ロジャーズ

投稿日:2021年5月14日 更新日:

ジム・ロジャーズ氏の最新本(2021.5.14現在)をレビューしていきます!
※当記事でロジャーズ氏の挙げた銘柄を記載しますが、決して推奨しているわけではございません。ロジャーズ氏も本書の中で、「私が買っている銘柄を買うのではなく、自分で考えて買いなさい」といった内容のコメントをしております。投資は自己責任でお願い致します。

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①コロナの影響は長期化するが、そこにチャンスがある

歴史的に人間はスペイン風邪やSARSなど様々な感染症と闘ってきました。
しかし今回の新型コロナウイルスはそれらとは比較にならないと言います。
と言うのも、マクドナルドや空港が閉鎖されたのは初めてだからです。

そしてコロナでロックダウンした国は元の繁栄期に戻ることはないとのこと。
なぜなら

『対GDP債務比率』

が世界的に大幅に上昇しているからです。

ちなみにロジャーズ氏の住むシンガポールは世界ワースト14位(2020年IMF発表)。
そしてシンガポールより上位に位置するわが国・・・

世界の政府債務残高対GDP比 国別ランキング・推移
出所:GLOBAL NOTE(https://www.globalnote.jp/post-12146.html

ワクチン登場で市場が過熱しても長くは続かないと言います。

危機=チャンス

日本語と中国語には「危機」という言葉があることを知っているが、これは「危険な状態の中に素晴らしい機会」が生まれるという意味だと私は理解している。だからコロナ危機であっても、私たちはさまざまな機会を積極的に探さなければならない。

ロジャーズ氏は、ベア(下落)相場をいつも追いかけてきたと言っています。
詳細については④⑤に記載しますのでこのまま読み進めていってください。

②永遠に紙幣を印刷し続けることができる世界などこの世にない

次の世界的不況は間違いなく私の人生で最悪なものとなるだろう

(中略)

アメリカは長期のベア(下落)相場を久しく経験しておらず、このような状態がこれほど長く続いたことは過去に例がない。つまり、来るべきベア相場が大幅に遅れているということで、それが到来したときには私の人生で経験したことのないような最大級のものになるだろう。

ロジャーズ氏が、各国の中央銀行と政府は間違った対応をしていると主張します。その対応とは、紙幣増刷です。

紙幣増刷→負債を返済するあてもない→金利上昇→破綻

仮に近い将来、再びクラッシュが起きたら、全く同じ対処法で乗り切るだろうと言っています。
しかし、彼らがいくら紙を刷ったところで、相場参加者は中央銀行と政府を信じられなくなり、相場に影響を与えなくなる日が来ると言います。

MMT理論は世界を破滅に導く

MMT理論とは

独自通貨を発行している政府は決して破綻することはない

という理論のことです。
しかし過去を遡ると、紙幣を大量発行し、債務を無視した国は皆破綻しており、ジンバブエの例を挙げておりました。

③バブルは起きるか

最近の相場こそがバブルの破裂前にやってくるいわゆる「過熱相場」だろうと思っている。
株式市場が長い間上昇して、資金が大量に流入すると、株価が急上昇して相場が過熱するケースが多い。

この書籍の出版が2020年12月18日であり、本書の中に

現在、バブルが弾ける前の過熱相場の症状は見事に揃っている。2020年8月の相場などはまさに典型的なものだった。しかし、過熱相場はまだ序の口でこれから続くと思っている。

と述べているシーンがあるので、2020年9月〜11月頃の相場を見てこのようなコメントを出していると推測されます。

S&P500 5年チャート
出所:TRADING VIEW(https://jp.tradingview.com/

1989年の日本株バブル崩壊、1999年アメリカITバブル崩壊がそうだったようです。

世界的にすさまじいバブル相場になる可能性が非常に高い

アメリカ株もバブルがもっと加速するかもしれない。コロナウイルスのワクチン、あるいは治療薬が発表されたら、すべての相場が過熱してもおかしくない。高い高揚と大量の資金注入を受け、すさまじいバブル相場になる可能性は非常に高い。

その根拠はこうです。

・中央銀行が紙幣を大量に刷っている
・市場に資金が大量に流入している

日本株はバブル時の株価を超える可能性がある

日本株は過去最高値から40%以上も落ち込んでいたが、このままいけば、最高値を更新する可能性すらある。こういうと驚く人が多いだろうが、その可能性は十分にあると、私は考えている。

また、日本に関しては

日銀総裁が債券、ETFを買って相場を支えている

ことについても指摘しています。

しかし、歴史をさかのぼれば、過熱した「バブルの末期」には必ずと言っていいほど暴落が待っていると言い残しております。

二番底が来るとすれば

2021年の前半になる可能性がある

と考えているようです。
その理由は米国大統領選後のアノマリーにあると言及していました。

歴史的に見て、アメリカの大統領選の翌年の株式市場はあまりよくない。誰が勝ったとしても選挙年に大量の支出があるからだ。翌年は4年後の選挙に備えるために、支出を減らす傾向にある。

(中略)

トランプ氏なら、それ(ベア相場)を遅らせる舵取りをするだろうが、バイデン政権下では1〜2年のうちにベア相場が訪れることもあり得る。

④有望な国やセクターはどこか

21世紀はアジアの時代

❶中国

21世紀はアジアの時代になる。将来的に移住先としてお勧めなのは、韓国中国ベトナムなどだろう。
中国はコロナ危機からいち早く回復をしている。もちろん通貨の問題、そして米中貿易戦争など様々な問題を乗り越えていかなればならないが、間違いなく今世紀の覇権国になるのだから検討して損はないはずだ。

❷ベトナム

中国と国境を接しているベトナムも魅力的だ。人口が多く、まだまだ労働力もモノも安く、資源も豊富な国である。とにかく、かつてのシンガポールと同じように人口が自然に増えていく国に投資して成功するのはさほど難しいことではない。北朝鮮と同じく、高いレベルの教育を受けた勤勉な人が多いのが強みで、今後の未来は非常に明るいと言えるだろう。移住先としてもお勧めできる。

❸韓国
❹北朝鮮

北朝鮮には高い教育を受けた安価な労働力があり、韓国の経営能力や資本がバックアップすれば潜在能力は高い。

(中略)

冷静に見れば今の北朝鮮は、1980年代の中国や2010年ごろのミャンマーと似た状態だ。この先、魅力的な投資先になるだろう。

(中略)

いずれは北朝鮮、そして朝鮮半島は開国を進める。そのとき北朝鮮はとても刺激的な場所になるだろう。

農業や農作物といった商品

アフリカからユーラシア大陸では、大量発生したサバクトビバッタによる農作物被害なども深刻になり、近い将来、食糧危機が起こるという人もいる。

(中略)

将来の気候変動や自然災害などのリスクに備えるには、農業や農作物といった商品に投資をすべきだ。今後も気候変動が悪化するという確証はないが、もし悪化すると考えるなら、やはり食糧危機の可能性もあるだろうから、米や小麦、トウモロコシなどを買っておくべきだろう。

代替肉

すでに世界的な商品供給不足の状況にある中、新型コロナの影響もあって、中国の底なしの食欲を抱えた消費者の需要をすべて満たすことは難しいだろう。食料の増産には時間がかかるし、商品価格は需要を供給がはるかに上回る状況に反応して一気に上昇する可能性もある。

(中略)

農業の低迷や気候変動がこのまま続けば、代替肉の将来は明るいため、よく調べてからなら投資を考えてもいいと思っている。このまま食肉価格が上がれば、供給がいつか追いつかなくなり、さらに価格が上がっていくはずだ。

ロジャーズ氏の17歳の娘が最近登場した代替肉のImpossible BurgerやBeyond Meatにとても興味を持っていて、ロジャーズ氏も試しに食べて大変満足されたそうです。どのブランドに投資すべきかはまだわからないので、現時点ではこれらの株は買っていないとのことです。

⑤ロジャーズ氏の現在の保有株

機会は危機の中でこそ訪れる。こういった状況下における投資のポイントは、どのセクターや会社が回復して、大きく上昇するか見極めることだ。私の投資手法は「割安なこと」と「変化」に尽きる。

❶シンガポール航空

移動制限で大打撃を受けたため。

❷中国ワイン会社

レストランやホテルに誰も行けなくなったから。

コロナショック後に購入した中国のワイン会社は外国人が投資できるB株だったので簡単に購入ができた

ネットサーフィンしていたところ、2011年のインタビュー記事で

張裕葡萄酒ヤンタイチャンユー

という深センB株を買ったと述べていますね。
かなり前の記事のことですし、再びこの銘柄を買ったかどうかは不明ですね。

❸ロシアの海運会社、運送会社

この銘柄は長い間買っていて、今回買い増したようです。

❹ロシアの短期債券

「世界中から嫌われている国の株式を買いたい。なぜなら、割安である可能性が高いから。
また、アメリカが制裁を加えたことでロシアの農業が開花しているから。」

ロシアについては資本主義が根付いてきたことも根拠に挙げています。

少し前まで誰かが富を築けば、政府がその金を奪い、その人は射殺されるか逮捕されていた。しかし最近のロシアでは、資本主義が根付き、政府は資本をつくろうとしている投資家、実業家を止めようとしなくなった。
これはプーチン大統領のおかげかもしれない。

射殺か逮捕って・・・それじゃあ仕事を頑張ろうという動機にならなかったというわけですね。

❺日本株ETF

日銀の黒田総裁はロジャース氏よりはるかにお金を持っている。
彼と争わずに素直に同じことをすればいいだろう、と考えているとのこと。

大量の紙幣を刷って買い続ける日銀の行動は、債務増加につながって悪い結果が待ち受けているはずだが、彼らがこの政策を続ける限りは私も一緒に買い続けるつもりでいる。

ちなみに菅総理に変わったことについては「安倍前首相と何も変わらない」とのことです。

※アメリカ株について

アメリカ株については、株価が過去最高値近辺なのと、日銀のように株式買い入れをしていないので手を出していないそう。

日本のコロナ対応や景気を基準にして、日本株ETFの投資を判断していない。純粋に日銀が日々大量のETFを購入していることを理由として、私も買っているだけだ。アメリカの中央銀行も同様に大量の紙幣を発行しているので、アメリカ株は上昇しているが、ただしFRB(連邦準備理事会)は株を買っていないので私も投資していない。

また、GAFAなどへの投資もしないと言っています。

私はGAFAなどには、どれだけもてはやされても一切手を出さない。

(中略)

誰もが買っているのだから、株式市場に大きな危機が訪れたときには誰もが売って、大暴落を起こすだろう。

❻日本の船舶関連銘柄

少しだけみたいですが。

20年3月に日本の船舶関連銘柄を少し買っている。ホテルなどの関連観光株を買い戻すことも検討しており、古民家再生事業に投資することにも興味を持っている。日本の伝統的な古民家を宿泊できるように再生すれば、外国人観光客にとっては東京の高級ホテルよりもずっと魅力的な場所に映るだろう。これらをうまくチェーン事業にできた企業は、莫大な利益を上げられることが予想される。

❼金、銀などの商品(コモディティ)

これが今後、相対的に最も割安な資産クラスである。砂糖は最高値より約80%も下落している。貴金属については金、銀を2019年の夏から買っているが、どちらかと言えば銀を多く買っており、コロナショックでさらに買い増した。金、銀の価格の比率を見れば、徐々にギャップは縮まりつつあるものの、銀の方がまだ割安だからだ。

(中略)

金銀が今後どこまで上昇するかわからないが、しかし、銀の過去最高値は1トロイオンス50ドルであり、確実にその水準まで戻るだろう。

(中略)

私の家には至るところに銀製品が置いてある。インタビューや打ち合わせのときに水を飲むコップも銀杯である。もし銀価格がこのままどんどん上がってしまうと、誰かに盗まれてしまうかもしれないのが怖い。

ウォーレン・バフェット氏が日本の商社株を買ったのは、商社がコモディティにも大きく関与している会社だからだと言っていました。

私は彼とは直接話していないので実際の理由はわからないが、日本経済、そして総合商社は輸入・輸出で成り立っているので、コモディティにも大きく関与している。彼はそのエクスポージャーも視野に入れていただろうと思う。

また、MMT理論が導入されれば、資産価格の回復でこれらの商品が最も上昇するだろうとも述べております。

そして、商品は株と逆相関にあり、株式相場が下落した時にあなたを守ってくれると言っています。

拙著『商品の時代』の中でも述べたが、株式と商品の価格変動には、逆の相関がある。

(中略)

仮にものすごく割安な時期でなかったとしても、ポートフォリオには必ずある程度、商品を組み込んでおくことをお勧めする。商品投資は、株式の下落相場やひどいインフレに対してだけではなく、深刻な不況に対しても有力なヘッジ手段となりうるのだから。今のような世界的バブルと過熱相場がいよいよ極まってついに破裂したときにも、きっとあなたを守ってくれるはずだ。

なぜ逆相関になるのかについては、コーンフレークを例に説明してくれています。

ケロッグ社のコーンフレークの例を挙げよう。もしフレークの原材料価格が下がれば、ケロッグ製品を売る会社の利益は、その分増えるので株価は上がる可能性が高まる。反対に原材料価格が上昇すれば、その分利益が減るので株価が下落する可能性が高まる。

商品関連への投資先として、以下を挙げております。
『ロジャーズ』と名がついているので、ロジャーズ氏が関わっているものと思われます。

・RJI(ロジャーズ・インターナショナル・コモディティ・インデックスETN)
・RJA(ロジャーズ・インターナショナル・コモディティ・インデックス農業ETN)
・RJZ(ロジャーズ・インターナショナル・コモディティ・インデックス貴金属ETN)
・大和アセットマネジメント「ダイワ/ロジャーズ国際コモディティ(TM)・ファンド」
=RICI(ロジャーズ国際コモディティ指数)に連動する投資信託

❽大韓航空株

④で記載した朝鮮半島開国を理由としているようです。

この半島はあまり面積が大きくないので、観光客は一度の旅行で北朝鮮にも韓国にも両方行くだろう。そうなると朝鮮半島と周辺の航空会社、ホテル業などは大成功を収めると予想する。

❾ジンバブエの株と投資信託

ロジャーズ氏はジンバブエに最初に投資した外国人だそうです。

他に気になったコメントを抜粋

アメリカ株が今高値を更新していても、それはアメリカの実体経済とはまったく関係がないという訳だ。だから私は今現在、日本のコロナ対応や景気を基準にして、日本株ETFの投資をしていない。純粋に日銀が大量のETFを購入していることを理由として、私も買っているだけだ。アメリカの中央銀行も同様に大量の紙幣を発行しているので、アメリカ株は上昇しているが、ただしFRB(連邦準備理事会)は株を買っていないので私も投資していない。

P60

東京は2021年に延期されたオリンピックを開催すべきだとは思うが、開催しても影響は短期的にしか見込めない。過去の例を見ても、オリンピックが中長期的に開催国にポジティブな変化をもたらしたことはない。
オリンピックが国のファンダメンタルズを変えたことは一度もない。観光、宿泊、バス会社などの収益は、数週間だけ上がる。しかし、収入増加よりスタジアム建設などで必要だった債務の方が圧倒的に大きい。日本も同じだろう。
(中略)
オリンピックなどに大きな経済効果を期待すること自体がそもそも大きな間違いなのだ。

P60

アフリカについては、ジンバブエの株と投資信託を少し買っている。私はジンバブエに最初に投資した外国人だ。50年前、ジンバブエ(当時はローデシア)はイギリス連邦の中でも裕福な国の一つだった。天然資源に恵まれ、インフラも比較的整備されており、大量の煙草や鉱物資源を世界各地に輸出していて、一時は農作物の自給自足も達成して近隣諸国に穀物を売るほどだった。しかし、1980年に権力の座に就いた独裁者、ロバート・ムガベがその後の37年間で経済を崩壊した。
2000年代後半には、1日の間にモノの値段が変わるようなハイパーインフレーションに見舞われて、多くの人が国から脱出しボツワナや南アフリカで働くようになった。
そして非公式な数字だが、2008年11月には、年897垓(10の20乗)%という天文学者的なハイパーインフレに襲われ、100兆ジンバブエ・ドル紙幣まで登場する異常事態になった。その後、2017年11月の軍事クーデターで、エマーソン・ムナンガグワが大統領になった。独裁者によって国が危機的状況にさらされたのは災害だが、投資家からすれば「災害は買い」である。

国の給付金やベーシックインカムは負の記録

コロナショックで世界中の経済が打撃を受け、それにより国が国民に給付金を支給する動きが加速している。日本でも全国民に一律10万円が支給されたと聞いている。しかし、ただで支給する給付金やこれまでも議論されてきたベーシックインカムなどは、世界の未来に甚大な問題を与えるだろう。私たちのかわいそうな子どもたちがこのツケを払わされるのは間違いない。
時間が経てば「2020年に給付金をもらった」ことなど誰も覚えていないが、膨大な負債だけは記録に残るだろう。負債は私たちの記憶のようには簡単には消えず、国に大きな負の痕跡を残す。
すでに一部の国で導入が始まっているベーシックインカムなども人間の本性を変えようとするような発想であり、馬鹿げていると思う。何千年もの歴史で、人類は互いに競争をするためのゲームを考え出し、一方が他方に勝つようにすることでどんどん進歩し、豊かになり生きながらえてきたのだから。
(中略)
今でも私は投資対象の企業を見るとき、最初に競争状況をチェックする。競争がなければ、そのビジネスや業界自体が長期的に成功する確率は低いのだ。

P100-101

資本主義より、よいシステムは見つかっていない

もちろん世界中で自由競争による敗者がたくさん出て、格差が広がっているのは問題だ。しかし、今のところ、自由市場経済に替わるシステムはない。
住宅価格なども富裕層の投資でどんどん高くなっていくが、中間層より下の賃金は追い付かず、彼らには手が届かないものになっていく。そんな自由市場経済は「不平等と貧困を生み出す」という人もいるだろう。しかし、だからといって共産主義、社会主義における計画経済はそれよりもよいシステムなのだろうか。自由市場経済に問題はあるが、今のところこれ以上のシステムは見つかっておらず、そして最も悪いシステムではないことも明らかだ。
中国は国を破壊しつくした計画経済から自由市場経済に目を向けて以来、驚異的な成長を遂げた。中華人民共和国を建国した毛沢東は、不平等や格差を解消しようとしたものの成功しなかったどころか、前よりもはるかに悪い状況を生み出してしまった。元来きわめて勤勉だった中国の人々はまったく働かなくなってしまったのだ。旧ソ連や東欧諸国についても計画経済はまったく同じ結果をもたらした。
もちろん、今の中国の都市部と農村部の格差拡大などは解決しなければならない問題ではある。ただし、富の配分の不平等については何世紀にもわたって有識者達によって議論をされてきたが、いまだに誰も解決策を見つけていないのも確かなことだ。

P103-104

おわりに

いかがでしたでしょうか。

ロジャーズ氏の主張はとてもシンプルでわかりやすいので、投資初心者の方にも響く内容なのではないかと思います。その人気ぶりは書籍の出版ペースにも現れており、2020年にはなんと4冊もの書籍を出版しておられます。それらの書籍を拝見しましたが、出版社が異なるせいか、だいぶテイストの違いを感じられました。

今回ご紹介した『大転換の時代』はその4冊の中では一番読みやすかったと感じました。何より最新本なので、コロナ関係など書いてある情報が刷新されているのが良いですね。巻末には娘の教育事情についても書かれていまして、独身の管理人にはまだ関係ないかなと思ってスルーしましたが、もしパパになる日が来たらもう一度見直すことになると思います。

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